11月3日は文化の日。
山口県下関市にある早鞆高校では文化祭が開催されました。
同校普通科ビューティーコース3年生によるヘアショーの来賓にお招きいただき観に行って来ました!
まず、普通科ビューティーコースは下関理容美容専門学校通信科との併学で高校卒業の資格と同時に美容師国家資格を取得できる学科です。
こちらのように美容師免許を取得できる高校は主に中国四国、九州地方にあります。
私はビューティープロが発行している「美容師になろう!」中高校生版を通じてそのような高校と繋がっております。早鞆高校へはオンラインで探求キャリア授業などをさせていただき、生徒さんとオンラインを通じてですが顔見知りで今回お招きをいただきました。 ヘアショーは毎年文化祭で披露されているそうです。コロナ禍で止むなくオンライン開催された年もあったそうですが、今年は入場制限(在校生は3年生のみ、そのご父兄の皆様)をしての開催だったそうですが、かなり盛り上がっていました! 早鞆高校はいろいろな学科や部活動がありますので体育館のステージではファッションショーや吹奏楽の演奏などいろいろなプログラムが展開されました。 ビューティーコースのヘアショーは3時50分から約50分間開催され、エンタメ要素満載!モデルは在校生からスカウトされたそうで、同級生からの声援もあり大盛り上がり。
見る側を飽きさせない演出でかなり見応えがありました!
【↓ 早鞆高校体育館で開催されました】
【↓ 最後の1分。フィナーレで盛り上がります!】
高校生いいなぁ、青春だなぁと思い、昔の高校時代を思い出しました。 私はこう見えて?バンドをやっていましたので(ヴォーカルです)文化祭ではバンド演奏をしていました。人生長いですが、高校時代の3年間は本当に貴重ですね。
高校生のパワーをいただき寿命が伸びたかもしれません 笑 そして若い人に触れ合える今の仕事、改めていい仕事だな、と思いました。
ヘアショーはライブ配信もされていたそうですので、アーカイブを後から見れるようでしたらぜひ、見ていただきたいです。
終了後はお仕事。 チームリーダーを務めた学生さんとビューティーコース3年生担任の松本健吾先生をインタビューしました。
【↓ 写真左から、神田さん、木村さん、松本先生、細川さん、縄田さん】
ヘアショーテーマ『pallet』(パレット) 4つのチームに分かれそれぞれの個性をたくさんの色で表現するステージが企画され、ショーが繰り広げられました。
4つのチーム 1、Light and Shadow 光と影を表現 2、Enchant Romance 魔法にかけられる物語を表現 3、レトロモダン
古風な感じと新しい感じを表現
4、Unconventional(型破り)
今までにないようなど派手な感じを表現 それぞれのチームリーダーは 神田佑希さん、木村未咲さん、細川葵衣さん、縄田琴子さんです。 大変だったことは皆さん共通で、チーム内で揉めてしまってまとめる事、夏休み中コロナでリハーサルが出来なくなりスケジュールが遅れてしまった事をあげられていました。 また、良かった感想を一言いただきました。
神田さん)まとまるか不安だったのですが、最後に良いショーができて良かったです。ここまで来れたのは皆のおかげと感謝しています。
木村さん)まとまらなくてぶつかったり大変な事もありましたが、本番近くなると皆で協力し合い、一つにまとまり良いショーができました。
細川さん)一番スタッフが多いチームでしたので最初はまとまりがなくて大変でした。着物という古典で決まった型をヘアメイクでどのようにクリエイティブにしていくか、どう壊していくか、スタッフ皆で話し合いました。結果的に良いものができたので良かったです。
縄田さん)最初は構成もなかなか決まらなくて先生に相談したりしてやっと決まりました。
テーマ通りの今までにないような型破りなショーにできたので本当に良かったです。
卒業後は理美容師として活躍される皆さん! 本当にかけがえのない経験をされたと思います。頑張ってください!! そして、個性豊かでパワフルな32名の生徒さんをまとめられた担任の松本先生のお話を紹介します。
松本先生)ヘアショーに関しては高校生活の集大成でもあるため、生徒それぞれやりたい思いが強いです。その思いを1つにまとめて同じベクトルで向かうようにする事が大変でした。1人ひとりは凄いパワーを持っているのですが、その方向性が違うとパワーが散らばってしまって良いショーを作る事ができないですから。
そして、重点的に生徒に伝えた事は「お客様目線」です。将来、理美容師になる生徒たちですので、お客様目線に立って物事を考え行動する事がとても重要です。
ヘアショーも同じです。自分たちの自己満足でやりたい事をやるのではなく、観ている人たちを楽しませるよう、高校生ですが「プロ意識」を持って欲しい。少しハードルが高いかもしれませんが「高校生らしさはいらない」と伝えました。
また、美業業界でヘアショーと言いますと観客は美容業界の関係者が多いと思いますが、文化祭での観客は美容関係の人はいません。美容とは関係のない在校生と父兄の方々。その人たちを楽しませるにはどうしたら良いかが大きな課題でした。
「お客様にとって何が必要なのかを考える学習の場」としても最高の機会になっています。
ショーの内容は美容師の皆さんがYouTubeに投稿されている動画を見て勉強しました。衣装も高校生ですので少ない予算をやりくりして用意しました。着物は私が無償で借りてきました(笑)音楽やライトなどの演出も全て生徒によるものです。プロの美容師の皆さんには到底かなわないですが、そこを目指そう!と意気込んでいましたよ。
結果的には楽しんでいただけたのではないかと思います。
早鞆高校のビューティーコースは現1年生が7期生になります。ヘアショーは3年生が行いますので、4回目になりました。ある意味高校生らしくない、プロ意識を持った人材を育成できるよう、これからも取り組んでいきたいと思います。
松本先生は、社会科の先生です。ビューティーコースの担任を指名された時はまさに晴天の霹靂だったそう!それまでは工業科を見ていらっしゃったので真逆の業界に関わることになられました。
全く美容とは関わりのなかったそれまでの生活を一新するべく、生徒さんと一緒に理美容学校で美容について学ぶうちに、美容師国家試験に挑戦する事を決めました。凄い決意というよりは、生徒と学ぶ延長線上で軽い気持ちで取り組まれたそうです。
学費は自費で生徒と同じように通信課程で学ぶ学生となりました。そして見事、国家試験に合格されました!(高校の先生ですので学科は全く問題なかったと思います)
日本でただ1人?の「高校教師×美容師」だと思われます。
(日本中には美容師免許を持つ高校教師が他にいるかもしれないです)
私は「キャリアの掛け算」という藤原和博先生が提唱される考え方に大いに共感しています。3つのキャリアを掛け算することで100×100×100=100万人に一人という希少性のある人になれる、という考え方です。
松本先生は実は先生として働く前は着物の営業のトップセールスをされていました。
ですので
「営業マン」×「高校教師」×「美容師」
という事でまさに、100万人に1人の希少性のある方だと思います。
「仕事は趣味なんです」と言われるように(私と一緒です 笑)損得抜きに生徒思い、情熱を掛けられていらっしゃいます。ヘアショーの最後に「マツケーーーン」(松本健吾なので)と生徒さんから声援を浴びていらっしゃいましたが、他の学科の生徒さんからも人気の先生でいらっしゃるんだな、と思いました。
仕事も筋書きのないドラマのような事が起こります。
理美容業界の求人という仕事を通じて、共感する高校の先生と出会えるとは!高校の文化祭にお招きいただけるとは。しかも、下関で!
高校生のヘアショーを通じて理美容業界の未来は明るいと思いました。 そしてこの子たちの期待を裏切らない理美容業界を作っていきたいし、この子たちの未来をサポートできる仕事をライフワークに今後も取り組んで行きたいと思います。
【↓ 私も一緒に♪】
【↓ 来賓で来られた中には顔馴染みのサロンの採用ご担当の方もいらっしゃいました。】
良い経験をさせていただきありがとうございました!
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